仏壇選びって、とっても難しいですし、安い買い物ではないです。迷って当然です。
そんな時に最低限押さえておきたいポイントをご紹介します。
目次(もくじ)
これだけ押さえておけば失敗しない仏壇選びの基本
- 宗派は必ず確認しておく
- サイズは細かく測る
- 1件目のお店で即決しない
この3点を必ず守るようにしておけば、最低限失敗しない仏壇選びをすることができます。
また、1件目で即決しないとありますが、最終的にネット通販を利用するとしても、できれば直接お店には行っておきましょう。
そうすることで、例え1件目の仏壇屋さん選びが良くなかったとしても、比較検討することができます。
もちろん、他にもポイントはいくつかありますし、種類もたくさんある仏壇です。
良い仏壇を選ぶポイントについて詳しく見ていきましょう。
騙されない!良い仏壇を選ぶ時のポイント
怪しい仏壇屋さんというのは存在しています。素人には仏壇の目利きは難しいですし、僧侶の方であっても難しいとされています。
そんな仏壇を選ぶには、選ぶ側にもある程度の知識が必要となります。
ここでは、良い仏壇を選ぶ時のポイントをご紹介していきます。
どんな仏壇が必要なのかを決める
仏壇は種類がたくさんあり、また種類によって価格も大きく変わってきます。
その中で、自分はどんな仏壇が必要なのかは、ある程度決めておきましょう。
- どのくらいの年月その仏壇を使用するのか
- お部屋のイメージにどこまで合わせるか
- 来客があった時に仏壇と分からないようにしたい。など希望があるか
- 予算はいくらくらい必要か
などがあります。
どのくらいの年月その仏壇を使用するのかによって、予算が全く異なります。自分の代だけで引き継ぐ予定が無いと言う場合には、高級な仏壇を購入してしまっては勿体無い可能性もあります。
また、高価であっても長く使用するのであれば、結果的には安くなると言うこともあります。安い仏壇はどうしても耐久性に欠けることがあります。
それらも考慮しておきましょう。
実際、お部屋に安置した時の生活をイメージし、お部屋とどこまで調和させたいのかと言うのもあります。
洋室の場合は立って拝む可能性が高いですので、見下ろさないように高めの位置にしたり。
和室であれば座った時に高すぎないように台を調整するのも大切です。
またそれには、来客があった時には仏壇と分からないようにしたいのか、と言うものも含まれます。
後述しますが、宗派にもよって選ぶ仏壇は異なります。
ですが、それよりももっと大きな枠として、どんな仏壇が必要なのかは決めておくと、仏壇屋さんに行った時に、自分の中で判断材料となります。
仏壇を購入する予算を決めておく
仏壇の値段はピンきりで、高価な仏壇は何百万円もしたりします。
ちなみに、全国平均購入価格は34万円となっています。
仏壇を購入する場合は、前もって仏壇を購入する予算を決めておくことをおススメします。
予算を決めておくと、価格でムダな迷いもなくなり、また値段の高過ぎる仏壇を買って後悔するという事もなくなりますよ。
仏壇の相場、適正価格についてはこちらのページを参考にしてみて下さい>>

信頼できる仏壇屋さんを見つける
信頼できるというのは、口で言うのは簡単ですが実際見つけると言うのは、大変なものでもあります。そこで重要視したい部分としては、以下の点をチェックしてみてください。
- 親身になって相談に乗ってくれるかどうか
- 購入後のアフターケアが充実しているかどうか
と言う点です。
まず親身になって相談に乗ってくれるかどうかと言うのは、基準が少し曖昧な点です。数店舗周ってみて、対応を比較する必要があります。
どのくらいの予算で、サイズはこれくらいで、希望しているイメージが〇〇でと言い出したらキリがありませんが、人によって状況は違います。
困っている・迷っている部分も違います。
それをしっかりと聞き出して、最適なものを見つけるためにどんなものがあるのかを提案してくれる仏壇屋さんを選びましょう。
購入後のアフターケアについては、すべての仏壇屋さんでチェックしておきましょう。ケアが充実していれば、その後の維持費が安くなる可能性もあります。
もしケアが少ないと言う場合には、維持費がかさむ可能性があります。
多くあるアフターケアとしては、
「〇〇年保証」
「引っ越しや部屋の中の移動が無料」
「定期点検行います」
「仏壇のお洗濯を割引します」
と言うものです。
仏壇の維持費と言うのは結構バカにできません。
特にお洗濯や修理と言うのは、法事があるたびに親類などが集まる場合よく利用されるサービスです。
内容や場所にもよりますが数万円から数10万円ほどかかることがザラです。
ですので、アフターケアについてもしっかりチェックしておきましょう。
怪しい仏壇屋さんに遭わないために
怪しい仏壇屋さんと言うのはどうしてもあります。
どうしても仏壇は見ただけでは不透明な部分も多くあるので、価格や価値が曖昧になってしまうことがあります。
また、仏壇の目利きは至難の技で、仏壇の目利きは僧侶の方でも難しいとされています。
そんな仏壇を選ぶ時に、怪しい仏壇屋さんに遭わないために以下の点もチェックしておきましょう。
- 全日本宗教用具協同組合、仏壇公正取引協議会などの加盟店であるかどうか
- 仏壇の品質についてや木材の産地などを詳しく説明してくれる
- 大幅な値引きなどに注意
全日本宗教用具協同組合、仏壇公正取引協議会の加盟店かどうかは大体の場合は公式ページに記載されていますし、お店の入り口などにステッカーが貼ってあります。
これらに加盟しているかに加えて、仏事コーディネーターなどの資格を持ったスタッフがいるかどうかもチェックしましょう。
それと同時に、仏壇について深い知識があるかどうかもチェックです。
一つひとつを暗記している必要はありませんが、説明が曖昧であったり、よく分かっていない雰囲気がある場合には注意が必要です。
また「今日即決していただければ、半額にすることができます」と言うような、いきなりの大幅値引きなどがある場合も注意が必要です。
例えば、現品であるとか、今日までがキャンペーン期間中であったと言う場合には話が違ってきたりもします。
ですが、大幅な値引きが急に行われる場合には気をつけましょう。
仏壇の種類とは
仏壇の種類はたくさんのものがあり、宗派や地域とも関係しています。
ですが、必ずその種類を選ばなくてはならないと言うことでもないので、参考程度にしておきましょう。
大きく種類を分けると唐木仏壇、金仏壇、モダン仏壇です。
いわゆる仏壇と言うのは唐木仏壇、金仏壇となり、現代風の洋室にも合わせやすいのがモダン仏壇です。
ちなみに、モダン仏壇は家具調仏壇やリビング仏壇と呼ばれることもあります。
宗派によっての違いは、浄土真宗の場合は金仏壇を選ぶ方が多いです。
その他の宗派の方は、どの仏壇でも差し支えないとされています。
また、仏壇を置く高さにもよって上置きタイプ、台付きタイプに分かれています。
すでに高さのある場所へ仏壇を置く場合には上置きタイプ、床に置く場合には台付きタイプを選びます。
仏壇の種類についてはこちらのページを参考にしてみて下さい>>

御本尊について
仏壇において重要なのが御本尊です。
信仰の対象となるのが御本尊だからです。
仏壇の使い始めと使い終わりに、それぞれ開眼供養、閉眼供養を行いますが
御本尊は仏像や掛け軸などの種類があり、一般に仏像の方が価格は高くなります。
宗派によって選ぶ御本尊が違い、こちらは間違えないようにし、仏壇屋さんにもしっかりと伝えておきましょう。
- 浄土宗…御本尊:阿弥陀如来(あみだにょらい)、右:善導大使(ぜんどうたいし)、左:法然上人(ほうねんしょうにん)
- 浄土真宗本願寺派…阿弥陀如来(あみだにょらい)、右:親鸞聖人(しんらんしょうにん)、左:蓮如上人(れんにょしょうにん)
- 真宗大谷派…阿弥陀如来(あみだにょらい)、右:十字名号(じゅうじみょうごう)、左:九字名号(くじみょうごう)
- 日蓮宗…字曼荼羅(じまんだら)、右:鬼子母神(きしぼじん)、左:大黒天(だいこくてん)
- 天台宗…釈迦如来(しゃかにょらい)、右: 知顗(ちぎ)、左: 最澄(さいちょう)
- 禅宗…釈迦如来(しゃかにょらい)、右:達磨大師(だるまだいし)、左:臨済禅師(りんざいぜんじ)
- 真言宗…大日如来(だいにちにょらい)、右:弘法大師(こうぼうだいし)、左:不動明王(ふどうみょうおう)
- 曹洞宗…釈迦如来(しゃかにょらい)、右:道元(どうげん)、左:瑩山(けいざん)
仏壇に使われる木材の種類とは
仏壇に使われる木材にはたくさんの種類があります。
仏壇の種類にもよって変わりますので、仏壇ごとにご紹介します。
- 唐木仏壇には、紫檀、黒檀、鉄刀木(たがやさん)、欅(けやき)などが使われます。木目を活かしていて美しく、長持ちしやすいです。
- 金仏壇には、檜(ひのき)、杉、欅(けやき)などが使われます。白木に漆が使われており、文字通り金箔などを使った煌びやかな仕上がりです。
- モダン仏壇には、ウォールナット、ホワイトオーク、ナラなどが使われます。家具と同じ木材を使用することもありますが、紫檀などを使っている場合もあります。
一般的には芯材と呼ばれる材料に、薄くした上記の木材を貼っていく練りと言うのが主な作り方になり、どの仏壇でもあまり変わりません。
高級仏壇では、総無垢と呼ばれる紫檀などを貼らずに全てに使っているものもあります。
日本製と外国製の違い
以前であれば、外国製のものは歪みなどがあったり、品質が良くないともされていましたが、最近では品質の良いものも増えています。
また、日本製とされていても組み立てのみが日本で行われていて、他の工程は全て外国と言うこともあります。
一概にどちらが良いとも言い切れません。
また木材の産地も、今ではほとんどが外国産となっていることが多いです。
日本産の木材を外国へ運び、加工の一部を外国で行なっていると言うこともあります。
木材の産地などからこだわりたい場合には、仏壇公正取引協議会の加盟店などにいくようにするのもおすすめです。
それらの定義を細かく定めています。
ですが、上記のように加工の一部が外国など、複雑な部分もあるのでどこまでこだわれるのか、と言う面もあります。
仏壇選び〜納品するまでの流れ
では仏壇を選ぶところから、納品までの大まかな流れについても知っておきましょう。
-
- 仏壇を安置する場所を決め、寸法を測っておく
- 自分の宗派を確認、菩提寺がある場合にはそちらも確認する
- どのくらいの期間その仏壇を使用するのかを考える
- 仏壇屋さんを巡る
- 仏壇を決定、購入する
- 開眼供養をする
開眼供養(かいげんくよう)については、仏壇屋さんが手配してくれることもありますが、自分で僧侶の方を依頼する場合もあります。
また宗派によって言い回しが異なり、入仏式だったり、お性魂入れの場合もあります。
仏壇の買い替えをする場合の注意点
仏壇の買い替えをする場合は、旧仏壇の閉眼供養など、必要な手順があったりします。
仏壇買い替えの儀式など、大まかな流れは以下の通りになります。
-
- 新しい仏壇の購入
- 古い仏壇の中から継承する物を分ける
- 旧仏壇の閉眼供養・お焚き上げなどをする
- 新しい仏壇の納品
- 新しい仏壇の開眼供養
仏壇の買い替えについてはこちらのページで詳しく解説しているので、参考にしてみて下さい>>

古い仏壇は売却できる?
古い仏壇があるけれど、新しく購入したいと言う場合は、古い仏壇を売却したいと考える方もいるかもしれません。
ですが、中古の仏壇は需要が低く、よほど高価なものでない限り、良い値がつくことは難しいです。
また、新たに購入ではなく洗濯や修理すると言うこともできます。
上でも少し触れていますが、洗濯や修理でも数万円〜数10万円かかる場合もありますが、仏壇購入よりも安くなることもあります。
かなり綺麗にしてもらえることもあるので、新しい仏壇を購入する予算がない方は、こちらの検討をしてみても良いですよ。
仏壇選びのよくある疑問
よくある仏壇選びの質問についてもご紹介します。
もしも当てはまるようなことがあれば、参考にしてみてください。
購入時期は決まっている?
仏壇の購入時期は決まっていません。
思い立った時が買い時とも言われているほどです。ですが、早めに準備すると縁起が良くないという迷信があったりもして、時期が決まっていそうな感じがしてしまいます。
葬儀と同時に仏壇も購入される場合には、四十九日か一周忌ごろまでに購入するようにするのが目安になります。
仏壇を買い換える時に小さくしてはいけないって本当?
特に小さくしてはいけないと言うことはありません。
以前の住宅は仏間があることが多かったですが、最近は洋室が多く仏間を設けていることも少ないことがあります。
そのため、コンパクトなモダン仏壇などに人気が高まっています。
お引越しなどを期に、イメージを変えると言うことも良いでしょう。
毎日のお供えはどうしたら良いの?
毎日のお供えには五供をお供えします。「香」「花」「灯燭(とうしょく)」「浄水」「飲食(おんじき)」です。
宗派にもよって異なる部分はありますが、香はお線香、花は文字通り生花、灯燭はろうそく、浄水はお水を、飲食は炊きたてのご飯となります。
ですが、最近では朝にご飯を炊くと言う習慣も少なく、共働きの家庭も増えているので毎日必ず行わなくてはならない、と言うよりもできる限り行うと言う方が良いでしょう。
掃除は毎日行うの?
毎日行わなくてはいけないと言うことではありませんが、埃が目立たない程度にはされている方が良いでしょう。
また、お正月やお盆、お彼岸のころにはしっかりと掃除をされるのをおすすめします。
仏壇を置く向きや場所は決まっているの?
仏壇を置く向きや場所は特に決まってはいません。
ですが、直射日光が常に当たる場所や、エアコンなどの風が当たる場所は、仏壇自体を痛めてしまうので避けるようにし、湿気によるカビにも気をつけます。
毎日のお供えをしやすい場所に置くのが良いでしょう。
まとめ
仏壇選びに慣れている人はそうそういません。継承することもありますし、自分で購入すること自体ない場合もあります。
安い買い物ではないので、自分が納得できて生活にも合うタイプの仏壇を選ぶ必要があります。
できる限り、ゆっくりと時間をかけて選ぶようにしましょう。
参考サイト